RDIの考え方

 

 

RDIは目に見える(問題)行動や症状をどうにかしよう、というところからは始まりません。どうしてそういう行動になっているのだろう?と考え、「できないこと」を見るのではなくて「できること」から少しずつ積み重ねていきます。できないことを補償する部分を徐々になくして、自分で考えてやっていけるよう、親がガイドする、本来の子育ての姿を取り戻そう、と考えます。

 

自分の力で考えていく、ということは訓練で教えることができません。人と関わる中で初めて培われる自分自身への意識や理解、感情をベースに持てるよう、自分以外の人からの視点を取り入れていく発達の過程を親がガイドすることでたどります。

 

RDIがめざすもの

 

コンサルタントと保護者が一緒に考えながら課題として取り組んでいくのは、変化、成長のために必要なダイナミックな知性をどうやって伸ばすかですいわゆる学校での勉強のような、知識や数、概念の操作、抽象的な理解の指標となる知性(IQ, スタティックな知性)とは異なるものです。

 

-動機・やる気:新しいことを試してみたい、知りたい、成長したいと思える

 

-経験共有のコミュニケーション:感じていることや考えを言葉や言葉以外のチャンネルで人と共有できる、相手の気持ちを知りたいと思う、共感できる、人と協力する楽しさがわかる

 

-感情の調整:親子間での感情の共有経験をベースに、人と気持ちが通う感じを自分の安心感の源にできる、自分の感情に気づいてうまく付き合える、パニックになりにくくなる、パニックになっても早めに落ち着けるようになる

 

-エピソード記憶:自分の過去の経験を思い出し、失敗から学び次のチャンスに生かす、自信にする

 

-注意の転換:余計なものに気を取られずにやろうとしていたことを最後までやれる、いわゆる集中力;どんどん変化していく状況、場面、周囲の人たちの様子などに気づき、状況判断につなげられる、場に適応できる

 

統合的な情報処理を伴う認知機能:複数の視点、条件から見て考えたり、いくつもの問題が重なった時にも落ち着いて自分なりの判断ができる

 

-柔軟な思考:白か黒かのどちらかしかない、ではない、その時々の状況や相手に応じて「ちょうどよい」まずまずの判断ができる

 

-創造的な問題解決力:困った問題が起こってもあきらめて投げ出さず、自分なりに問題の解決をしようとする

 

お子さんのこういうところ、伸ばしたいな、と思うものはありませんでしたか?